ガレット・デ・ロワ
シュトレンと同じく、年末年始にすっかりお馴染みになったガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)。フランスの伝統菓子のひとつです。折りパイ生地とアーモンドクリームというシンプルな構成ながらなかなか作るのは難しいお菓子です。特に表面の美しい飾り包丁を入れるのは難易度高。私も写真のように「太陽」とよばれる渦巻き模様したできません。月桂樹(葉っぱの模様)、麦の穂の模様など皆さんも見たことがあるのではないでしょうか?この模様にはそれぞれ意味があって、太陽=生命力、月桂樹=勝利、麦の穂=豊穣です。
日本のケーキ屋さんで売っているものはどこのお店のもとっても綺麗ですね。ついつい模様に目がいってしまい、このお店は綺麗とか、ちょっと模様がイマイチとか表面の模様の綺麗さで良し悪しを決めてしまいがち。どうしても見た目重視になっちゃいます。
毎年ガレット・デ・ロワのコンクールがあり、激戦を勝ち抜いたパティシェさんがフランスで行われる大会に日本代表として出場されます。どうみても日本のパティシェさんが作ったガレット・デ・ロワがダントツ綺麗なのですが、審査員から「日常的でない」と言われた。とだいぶ前に聞いたことがあります。フランスのお店では1日に何百台と作るガレット・デ・ロワ。綺麗な模様を競うお菓子ではないようです。
そしてもうひとつ、アーモンドクリームは卵を入れる際、分離しやすいためどうしても泡だて器で一生懸命混ぜてしまい、生地に空気がたくさん入ってしまいます。そのためパイ生地の中でアーモンドクリームが暴れて空洞ができてしまうことが多いのです。パイ生地に空気穴をあけているんですけどね。。
お菓子教室では「パイ生地のお菓子とお料理」クラスでガレット・デ・ロワを作ります。受講されている皆様のチャレンジが楽しみです!